醸す酒たちの話
2026.05.27
こんにちは、お久しぶりです。酒井です。今日は徒然なるままに独り言を。
昨日飲みに行ったときに、隣のお客さんとお店の方のお話を聞いていたら、隣のお客さんが
「日本酒とかワインも、年によって味が変わるんですか?」
という質問をしていました。
もともとはウイスキーの原酒不足で昔のウイスキーの方がおいしかった、という話から逸れて、急に醸造酒(醸す酒たち)のお話になり、私は「考えがいがある内容だな~」、なんて思いながらノホホンと聞いていました。
お店の方は「ワインは味の違いを楽しむ文化、日本酒は一定の品質に収めるだけの技術を持った職人的な作り手がいる」と回答していました。
「確かにそうかも?」と思いながら、ワインや日本酒の原料の性質のことをほんの少し深堀したくなったんですね。
ワインはブドウを原料にしています。ブドウはその年の気候に左右されやすく、糖度や酸度は年によってばらつきが出ます。
生果をそのまま使用するワインでは、ブドウという原料そのものの出来のばらつきが大きくなり、味わいに影響を与えます。
対して日本酒は、米の出来はお酒の味わいに直接は、影響しません。
米の出来は吸水率に影響し、吸水率は発酵中の米の溶けやすさに影響します。米の溶けやすさは発酵のスピードに関係するのですが、これは温度でコントロールできます。上手な作り手さんは温度管理などの技術で雑味や香りをコントロールしているのです。
もちろんワインも作り手は温度管理を行いますが、それ以上にブドウの出来の影響が味わいに大きく関わります。だからこそ、ワインの出来の違いを楽しむ文化が形成されていると思います。
ワインでも日本酒でもビールでも、発酵させるためには市販の酵母や培養された酵母を使うことが多いです。
逆に、ワインのブドウ果皮には酵母がいて、その酵母が独特の風味を出したりするので、ブドウ由来の酵母も大事にされています。
ワインのナチュラルワインなどや、日本酒の蔵付き酵母を使用したもの、ビールの中でもランビックなどは、自然状態に存在する酵母のみを使用したりしているので管理は大変ですが、複雑な味わいを出すことが好まれていますね。
年による違いや、原料の性質というのを、違いを享受するか、ばらつきを減らそうとするかは、その酒の作り方や原料の性質、文化にかなり紐づいていると思います。
ではビールの原料や作り方についてはどうでしょうか?
結論から言うと、ビールの出来の違いは、同じように作れば同じようにできてくることが多いと私は思います。
ビールの原料は麦芽とホップが主です。麦芽は均一性が高く保存も効き、そもそも日本酒やワインほどの原料のばらつきが大変少ないです。(ホップは年によって少し変わるようです。)
また、ビールづくりでは、酵母を入れる前に煮沸します。
日本酒でも原料の米は蒸します。ですが、ワインのブドウは酵母を入れる前に熱を入れることはありません。
熱を入れると、余計な雑菌がいなくなるので、管理しやすくなります。さらにビールでは、煮沸して酵母以外の菌が入ってこない状態で、密閉タンクに入れて酵母だけが増えるようにして発酵させるので、大変管理がしやすいのです。
世界中でビールが作られている理由の一つは、この「管理のしやすさ」なのだろうなと思います。
もちろん、世界中でビールが飲まれているのは、美味しいから、だと思います。(そんなテキトーな……。)
醸すお酒の独り言終わり。
というわけでみなさん、今日も、世界中で作られ愛されている「ビール」を飲みましょう。
では。
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